40%キーボードVortex Coreの配列を見直してみた

久しぶりにVoretex Coreの配列をいじってみた。いい感じの配列になった気がするが、やっぱり40%キーボードはそれなりに慣れないと難しい。
VortexCore
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導入

自分は普段キーボードはHHKBを使用しているが、メカニカルキーボードも全然嫌いじゃない。特に赤軸が好みである。

今日は前に買ったがほとんど使わずに押入れで眠っていたVoretex Coreを久々に使ってみて、ついでにキー配列も見直してみた。

Voretex Coreについて

Vortex Coreは40%キーボードと呼ばれるジャンルに属するキーボードである。 実際、 [1] によると一般的なUS配列のフルキーボードはキー数が104個であるが、このVortex Coreはキー数が47個と、フルキーボードの約45%しかない。

以下が私が所有している現物である。 だいぶ前にキートップを無刻印にして、キー配列をいい感じにいじって満足し、その後ほとんど使っていなかった。

vortexCore
私が所有しているVortex Core。買ったキートップのFとJに出っ張りがなかったのでシールを貼ってわかりやすくしている。

HHKB等の60%キーボードと比較すると、一番上の数字や記号の列がない。 これらを入力するためにはFn等のメタ修飾キーと別のキーを同時押しする必要があるため、慣れないとかなり戸惑う。 ただし一番上の列まで指を伸ばさなくてもよいので、慣れるとより高速なタイピングが可能となるらしい??

vortexCore-HHKB
HHKB(上)との比較。Vortex CoreはHHKBと比較してサイズは一回り小さく、キーも平たい。

なお、このVortex CoreにはFn的なメタ修飾キーがFn,Fn1,Pnと3種類用意されており、それぞれに対して同時押しした時に違う挙動を割り当てることができる。 また、私は使用したことがないが、マクロ機能もあるためカスタマイズ性はかなり高い。

配列の変更について

[2] によるとVortex Coreの配列を変更する方法として、キーボード単体でやる方法と、web上のツールを使ってファイルを生成し、それをVoretex Coreに書き込む方法の2通りがあるらしいが、自分は後者しかやったことがない。 また、web上のツールにも公式が出しているやつと有志が作った非公式のやつがあるが、自分は非公式のツールを使用した。 非公式ツールなため、使用する場合は自己責任でどうぞ。

サイトはこちら

作成した配列

以下が作成した配列である。 Keyboard Layout Editorというサイトで作成した。 テンプレートはこちらのサイトのものを利用させていただいた。

OriginalVortexCoreLayout
オリジナルの配列
vortexCoreLayout
作成した配列

キートップの文字色に関して、黒がそのままそのキーを押したとき(以下、通常 Layer)、青がFnと同時押ししたとき(以下、Fn Layer)、黄色がPnと同時押ししたとき(以下、Pn Layer)、赤がFn1と同時押ししたとき(以下、Fn1 Layer)に入力されるキーを表している。 また、Fn,Pn,Fn1 Layerの四角みたいなのは通常Layerと同じキーであることを表す。

以下がこのキー配列のポイントである。

  • Vortex CoreにはFn,Pn,Fn1の3つのメタ修飾キーがあるが、こんなに使いこなせないので、Fn,Pnをメインで使用するようにし、Fn1 Layerにはあまり使わないキーを割り当てた。 また、Fn,Pn Layerもほとんどの場合同じキーを割り当てるようにした。
  • CtrlやAlt等の修飾キーのFn,Pn Layerはできるだけ通常 Layerと同じキーにしてある。これはFn,Pn+修飾キーで何も入力されなくなるのを防ぐためである。 (これをしないと例えばCtrl+1とかが入力できない。 Fn,Pn+Ctrl+q を押したときに Fn,Pn+q が1になり、Fn,Pn+Ctrl はCtrlにする必要がある。)
  • 普段US配列のHHKBを使用しているので、通常Layerはできるだけこれと似たような配列になるようにしている。
  • 数字列について、デフォルト配列では真ん中の段のFn1 Layerに割り当てられているが、できるだけHHKBと同じ感覚で打てるようにしたいので、上の段のFn,Pn Layerにした。 ただしHHKBの数字列のキー数は15(左からESC,1,2,3,4,5,6,7,8,9,0,-,=,\,`)であるのに対して、Vortex Coreの一番上の列のキー数は13しかない。 つまりHHKBと同じ感じにしたいなら15キーを13キーに割り当てる必要がある。 ここでUS配列のMacでバッククオート(`)が一番左にあるのを参考に、一番左のtabキーに対してESCとバッククオートをそれぞれFn Layer, Pn Layerに割り当てた。 また、普段自分は数字列について、8,9を中指で、0を薬指で、ハイフン(-)以右を小指で打つので、ちょうど中指で打つIに対して8, 9をそれぞれFn Layer, Pn Layerに割り当てた。
  • qwerty列について、HHKBと同様に通常Layerを割り当てていくとBSが入らない。自分はBSは普段使わずCtrl+Hを用いてるのでなくても問題ない。 ただしBSが必要な場面というのはどうしても出てくるし、Windowsでは使えないのでPn+Hに割り当てた。
  • asdf列もHHKBのように通常Layerを割り当てていくとEnterがなくなる。 EnterはShellではCtrl+jmoが使えるが、Shell以外では基本使えず、また打つ機会も多いのでシングルクォート(')の位置をEnterにした。 そしてシングルクォートはFn,Pn Layerに移動した。
  • 矢印は普段使わずCtrl+pnbfしか使わないが、やはりwindowsだと使えないのでFn+hjklにした。
  • xzcv列の通常 Layerは一番右をR Shiftにして、元々ここにあったFn1は下に移動させた。

また、少し使ってみたところ以下の弱点が判明した。

  • WinとFn,Pnが混同して、どっち押してるかわからなくなることがたまにあった。
  • 私はmacやLinuxで[Win+数字]に"仮想デスクトップ1に移動"を割り当てているが、[Win+1]を押そうとして間違って[Win+Q]を押してしまい、結果ウィンドウを終了してしまうということが何度かあった。

でも今日はもう疲れたので、今度修正しようと思う。

余談

Much Programming Coreで生成したバイナリをVortex Coreに書き込むためには、FnとDキーを押した状態でPCとUSB接続して、認識されるドライブの中にバイナリを置く必要があるが、linuxからどうドライブが見えるのか調べてみた。/dev/sdaがVortex Coreである。どうやらパーティションとかはなく、直接FAT12が/dev/sdaに乗ってるっぽい。

$ sudo fdisk -l
Disk /dev/sda: 448 KiB, 458752 bytes, 896 sectors
Disk model: Mass Storage
Units: sectors of 1 * 512 = 512 bytes
Sector size (logical/physical): 512 bytes / 512 bytes
I/O size (minimum/optimal): 512 bytes / 512 bytes
Disklabel type: dos
Disk identifier: 0x00000000
$ sudo lsblk -o NAME,FSTYPE,FSVER
NAME        FSTYPE FSVER
sda         vfat   FAT12

/dev/sdaを/mntにでもマウントして生成したバイナリをその中においてumountしてキーボードを接続し直したら作成した配列が適用されていた。

しかしどうでもいいことかもしれないが、/dev/sda1とかパーティションを作らずに直接/dev/sdaにファイルシステムを作ってしまう場合、/dev/sdaの中身がどうなってるのか気になった。(MBR領域がフォーマットしたとき消えないのか、とか)

気になって検索してもあまり情報が出てこなかったので、ディスクをダンプして見てみたが、あまりこの辺に詳しくないため結局よくわからなかった。 MBRは存在していて、MBRの最後の0x55aaとかは確認でき、またFAT12っぽいものが存在していることも確認できたが、詳しい構造はよくわからなかった。(どこのセクタからFATが始まってるのか、とか)

また何かわかったらここに追記しようと思う。

まとめ

久々にVortex Coreをいじって、キー配列を見直してみた。 個人的には普段普通のキーボードを使用している人でもそれなりに使いやすい配列にできたんじゃないかとは思うが、それでも使っていると戸惑うことが何度かあり、それなりに慣れないと難しそうだと感じた。 この記事の執筆にも最初の方はVortex Coreを使用していたが、やっぱり数字や記号で戸惑うことが何度かあり、結局途中からは別のキーボードに変えてしまった。😅


参考

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